Q 幼稚園内のいじめ
4歳の男の子を持つ27才の母です。今年から幼稚園に通うようになったのですが、集団で蹴られたり髪の毛引っ張られたりのけんか(いじめ?)に遭ってます。始めは男の子だし多少のけんかに一切口出しはしてきませんでした。

それに、うちの子が遊びに夢中になって周りが見えてないことが良くあるので他の子にぶつかって誤らなかったという原因がほとんどです。けんかになったとき周りの子も参加して結局8人くらいの子から蹴られたりします。先生方は近くを通っても気づかないことがあるので最後は泣いたときに気づくって感じです。


幼稚園が終わったあとには園内で良くみんなで遊ぶのですが、私自身子供たちになつかれているので遊んであげたりするんですが、大体メンバーが決まっていてうちの子を蹴ったりする子と良く遊んであげています。

私自身かなりいい気持ちはしないんですが、子供たちも良くわかっていないでケンカをしてると思うのでついその子たちと遊んでます。それでも、うちの子とケンカになったときは相手のお母さん方がけんかを止めてくれたり叱ったりしてくれるからいいのですが、園についてはどうすればいいかわかりません。

先生に相談するのが一番だとわかっていますが、過保護だとか若いお母さんだからとか思われるのが嫌で言えません。このままじゃ、他の子に優しくする度にイライラするし、自分の心もおかしくなりそうだし、うちの子も幼稚園に行きたくないとか言い出すんじゃないかと心配です。

本当は私が登園させたくないとか思っていたりします。子供のいじめで一番つらいのが私です。本人もつらいとは思いますが、多分、いじめられているって感覚はないとおもいます。このまま、どうやって過ごせばいいかわかりません。

 この中には、いじめを受けているお子さん自身とお母様ご自身の問題が含まれています。

 まず、お子さん自身の問題ですが、ぶつかっても謝らないのならきちんと謝ることができる子にすることです。お母様が謝るように話しても謝らないのはいくつか原因が考えられます。

 @自分のやったことが相手にダメージを与えていることを理解できない。Aわざとではないので自分が悪いことを認めたくない。Bお母様の言葉かけが悪い。以上です。

 もし@やAなら、「あら大変、◇◇ちゃんが倒れちゃったわ。今○○ちゃんがぶつかったから、倒れちゃったのね。ぶつかった人は痛くなくても、ぶつかられた人は痛いのよね。どうする○○ちゃん、わざとじゃなくてもごめんねって言おうか?」というように言ってみてください。

 もしBなら、「ごめんなさい。」を強要してはいませんか。自分がされていやなことは人にもしないように気をつけるように話してください。

 以上のことを話しても謝ることができない場合、母子関係がうまくいっていないことが考えられます。子どもは誰でも大好きなお母さんの言うことをよく聞きます。でも、お母様の言うことに一貫性がなかったり、口先で叱っても本当は許してくれていると感じると言うことを聞いてはくれません。

 このお母様はご自分の気持ちが優先していますが、それより我が子の今と将来を考え、何を身につけるべきかを考えることが一番重要だと思います。苛めに合う原因を軽く捉えているとしたらそのほうが問題です。「ごめんなさい」はコミュニケーションの言葉です。それを言えないということは、おそらく他の場面でもこのお子さんは自分の意思を上手に伝える事ができていないと考えられます。まだまだ幼いだとお考えかもしれませんが、集団のルールが解る子にしてあげることがなにより本人のために必要です。

 

 子ども好きでも我が子を苛めている相手に対し親切にしたくない、というお母さんの気持ちはとてもよく解ります。よろしければ、そのお子さん達と少し距離をとってみてはいかがでしょうか。「用事があるので失礼します」と言い、帰りに遊ぶお約束をしないようにしましょう。そして、遊びたがったら少し離れた公園に連れて行くとか、デパートの遊び場で遊ばせるなどしてみてください。そして、初めてのお子さん達の中で遊ばせ、同じようなトラブルが起きた時、どのように相手に謝るかを学習させてあげましょう。

 原因はどうあれ一方的に蹴られていることは問題です。もし園の中でも行われているのなら園の先生に相談するべきです。ご心配のように『このお母さんは…』と思われるかもしれませんし、必ずしも親身になって応えてくれるとは限りません。でも、心を割って話してみないで、心配ばかりしているのはよいことではありません。

 子どもはそんなお母さんの背中も見ています。我が子が前向きに明るく生きる子になってほしければ、母親も努力しましょう。今はいじめられている感覚はなくても、本人が気付く前にそのような状況が起きないようにするにはどうしたらよいのかを考えてください。お母様が傷つくことを怖れていて行動を起こさなかったばかりに、お子さんの心や体に傷がついてからでは遅いのではないでしょうか。

 相談したにもかかわらず母親としての心配を先生が理解してくれなかったら、それはそれで仕方のないことです。今は教師・保育士としての資質が問われる先生がいる時代ですから。

 

 話は変りますが、このケースに限らず男の子は体でじゃれあい親しみを感じる、という触れ合い方をします。それは女性にはないことなので、男の子同士の遊びは危なっかしく映ります。でも、その遊びの中で急所を攻撃しないことなどを学んでいきます。ですからじゃれあうのは必要な遊びなのです。

 が、どちらか一方が常にやられているとしたら、それはもう苛めと言えると思います。やめさせましょう。昔は、苛められている子に問題があると言われていましたが、今日では苛めを行うほうに精神的な問題があり、苛められるということは誰の身の上にも起こりうると言われています。

まとめ

 「ありがとう」「ごめんなさい」「かして」あるいは「あとで」「いやよ」といった言葉は、自然に言える子にしておきましょう。 (遊び方が強引で、「誰ちゃんとしか遊ばない!」「この遊びじゃなきゃイヤ!」というようなことでは、お友達がだんだん減っていってしまいます。また、「イエス」「ノー」が言えない子の場合、折角誘っても一緒に遊ぶのを諦められてしまい、一人ぼっちになってしまいがちです。)

 このお子さんもコミュニケーションの言葉が上手に言えるようになったら、友達関係が変り、皆も蹴ったりしなくなると思います。お母様同士も、我が子他人の子の別なく、悪い事をしたら気兼ねなく叱れるようになるといいですね。