子育て Q & A |
Q 静岡にお住まいの9歳のお子さんのお母様からのご質問です。 |
とてもそちらに向かうことができませんが家庭でできることがあればおしえてほしいです。
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A 具体的なことが書かれていませんので、この文面から推し量ってお答えしたいと思います。
まず、学童と云う場所について詳しくご存じない方もおられるかもしれませんのでご説明いたします。基本的に学童とは「働いている・あるいは病気などの理由で小学校の放課後面倒をみる大人がいない小学生が集まって夕方までの時間を過ごすところ」です。そこには指導員がいて集団での遊びを指導してくれたりおやつなどの世話をしてくれます。 学習する場というより、ある一定の放課後の時間を安全に過ごす場という捉え方が一般的だと思います。そこでは積極的に何かを遊ばせてくれる場合もありますが、より家庭にいる時の状態に近い状態、つまり自由度が高い場として設定されています。 このご質問の場合、二つのケースが考えられます。 同じ年齢(学校)のお子さんが集う場であればなんとかなっても、学童という異年齢の子ども達が集う場、また、自主的に過ごす場ではその場を楽しめていない場合。 学校や学童に限らず、他の人間との関係を作るのが苦手である場合。 たまたま学童にうまが会わない子がいて自由に過ごしてよい時間の中で居場所がない場合、自分の方から相手の懐に飛び込むぐらいの気持ちがないと難しいかもしれません。そんな場合は、指導員の方に相談するのも良いかもしれません。ただし、幼児ではなく小学生ですので、自分達は介在しないという方針だといわれる可能性も高いと思われます。 どちらにしても、人間関係という意味であれば、どこの場でも一緒です。 まずは必要な言葉をきちんと言える子になっていないと相手は理解してくれません。小学生になった時点で、コミュニケーションの最低限の言葉(かして・いれて・ありがとう・いや・ぼくのだよ等)は大きな声ではっきりと言えるようにしておきたいものです。 それらが身についていないと何と伝えたらよいのか解らず不安になっているのかもしれません。でも、それはお子さんのせいではありません。 本人がきちんと言葉に出さなくても何を言いたいのかが解ってしまい、周りの大人が先回りしてやってあげてしまったことが原因です。まずは「○○だから◇◇して!」という言い方ができるように、日常生活の中で言わせていくことです。 また、わがままさんだったりして人がやってくれるのが当たり前という気持ちが強いと、仲間に入れてもらえないことがあります。人の気持ちが解る子にしていくことも大切なことです。 自由度の高い空間の中では、自分の好きなことをやる時間も多いといえます。誰かと関わろうとあせらずに、好きなことを得意なものに高めてあげることが必要です。お休みの日にお子さんの好きなことに付き合ってあげてください。そして、大人の知恵を授けて上手にできるようにしてあげてください。絵でもゲームでも得意なものができると友達も興味を持って周りから「遊ぼう」と誘ってくれるようになります。何か一つでも良いので伸ばしてあげましょう。 9歳のお子さんだと自分自身の他己イメージが、そろそろ自己イメージとして確立しつつある時期です。それだけに自分自身にそのようなところがあることをまず認めさせ、「このようにしたければ(友達と遊びたければ)こんな努力をしていこう」というように自覚した上で努力させる必要があります。 ですが、どうすればよいのか解らなかったり、自分でも諦めている可能性もありますので、周りの大人が精神的なバックアップをしてあげるとよいでしょう。そこで肝心なのは、ただ励ますだけではなくつきはなすことも大切です。 |
所見 幼い下のお子さんもいるので、お母さまご自身の気持ちが今まで一人っ子だった時と違って、急におにいちゃんであることを要求しているのかもしれません。それなら余計に急につきはなすのではなく、愛情を持った上で『あなたのことを大切に思っているからこそ、お兄ちゃんになってほしいと思っているのよ。』『年齢にふさわしく自立しようね。』との思いを伝えるようにして下さい。 |