A いろいろな問題が上記のご質問の中に隠れています。でも、すべてが互いに連動しているとも言えます。○○さんが心からなんとかしたいと思ってくださっているのなら、きっとご理解いただけると思って、お話しすることに致しました。
まず、一番の問題は、大変厳しい言い方ですが、親子関係が築かれていないことだと言えます。お母様がお悩みの友達関係も、すべて親子のコミュニケーションがうまくとれていないことに起因しています。
つまり、親子の関係作りの中の重要な位置を占める会話をせずに、言うことを聞いてくれないから体罰を加える、あるいは一方的に止めさせることでは、まずいということです。
逆に、何かいけないことをした時に親が本人の納得するようにきちんと説明する習慣をつけていくと、友達に対して何を言えば分かってもらえるかを分かる子になるということです。
親子の会話の中でコミュニケーションの仕方を身につけていきますので、「〜しなさい」「〜しちゃダメ!」という言い方をする親の子どもは、自分の言われたとおりを友達に言うようになるのです。
初めての子育てで、どうしたらよいのか分からずにやってきてしまった事は悔いても仕方がありません。また、子育ては学習するものですから、知らないでやっていても責められるものでもありません。でも、ここで少し学習していただいて、今までと違う観点で子育てを見直し、努力なさってください。
親子関係はすべての人間関係の基本です。お子様の友達関係も、お母様がまず我が子とうまくコミュニケーションがとれるようになれば良いということだけのことなのです。まずはコミュニケーションとはなんなのかをご理解ください。コミュニケーションとはキャッチボールのようなもので、互いが互いのとりやすいボールを投げる必要があります。
つまり、親の考えを一方的に伝えればよいというものではないのです。我が子の行動を見て、我が子の心がどこにあるのか知ろうとすることが大切です。その上で、子どもの心を言葉で引き出すことです。そして、その行動がどのような意味を持つのか、考える時間を与えます。そして、理解してくれたら、今後どのような言動をとることがふさわしいのか話し合うことなのです。
ここまでしないと、子どもは同じ事を何回でも繰り返してしまいます。逆に、このように説明されて育った子どもは考える力を身につけ、いちいち言わなくても、その場にふさわしい言動をしてくれるようになります。
私がこのように書いてもイメージすることが難しいと思います。が、オムニパークでは、日々それが実践され、お母様方は子どもの成長を目の前で毎週のように実感することが出来ています。また、コミュニケーションを行なう時、スキルが必要になりますが、オムニパークに実際に通われているお母様方は、私がどのような口調で子どもに話しているのかを実際に見ることができるので、ご自分も真似をするそうです。
○○さんの場合、これができないので大変だと思いますが、気持ちの上だけでも、我が子の心に寄り添ってみてください。
具体的に今回の事例では、お友達のお母様と○○さんは、お子さんに「壊そうとした言動」について追求しています。でも、この時、○○さんのお子さんは『帰るって言ったからみんなで片付けている。それなのに、遊びたいって言い出した。なんて勝手なやつなんだ。ママだって、お口ではいいよって言ったけどお片付けを続けている。やっぱり止めさせないと!』と、思ったのかもしれません。
でも、そうではないのかもしれません。そのどちらであるかは本人でないと分からないのです。だからこそ、←の一言(赤字)が必要だったのです。
最初のうちはうまく言えないと思いますが、たずねる機会を与えてあげないと、いつまでたっても上手に説明するようになっていきません。友達同士の中で誤解されても、うまく説明できなくなってしまいます。どうか、本人の意思がどこにあるのかをたずねるということを、今すぐに習慣付けるようにしてください。
単に自分のものを貸したくない、あるいはお友達に貸してあげられないなら、←の続きを話してあげてください。「意地悪はいけない。」とか「お店に返そうかな。」という言葉は、子どもにとって何の意味もありません。
相手の立場になったら、どんな気持ちになるのかという部分を常に頭において話してあげるようにすると、子どもは納得してくれます。
それでもだめな場合は、最後のそれが分からない赤ちゃんはおうちで一人で遊んでいましょ。という言葉を言ってください。
お母様が日ごろ「お店に返そうかな」と言っておきながら返さないということを学習している場合は『そんなことを言ったって、明日になればママは言ったことを忘れて、○○ちゃんのうちに連れて行ってくれるし、お友達もくるからだいじょうぶ』と思ってしまいます。
つまり、親が自分の言動に責任を持っていないと、子どももその場その場で口先だけのごめんなさいを言ったり、言い逃れや嘘をつく子になっていくのです。
自宅でのモノの貸し借りを子どもがする際、親同士の子育ての価値観の相違がはっきり現れます。相手のお母様は自分の子育てに自信を持っている為はっきりモノをいうタイプの方か、仲良しで互いの子どもを同じように成長させたいと思われている方か、我が子の味方をする方か、そのいずれかだと思います。
どちらにしても、私から見ると、上手な言葉かけをしているとは言えません。万一、○○さんが相手の方を意識することによって、余計我が子を追い詰めてしまうのなら、しばらく距離を置くことも手だと思います。
友達と仲良く遊ばせる前に、「ママ、ずっと側にいてくれる?」と云った言葉を言われないような叱り方を身につけましょう。この言葉は母親が自分のことを嫌いなのではないかと思った証拠で、体罰を受けたり脅されたと感じたときに子どもはこのような言葉を使います。
言うことを聞かなければ体罰(お尻を叩く)を行なうという子育てをしていれば、我が子が友達に同じ事をするようになったとしても、お母様が我が子を責めるわけにはいきません。どうか体罰だけはやめてください。お子さんはお友達をつねるようですが、お母様がなさっているか友達にされた体験がないと、子どもは絶対にしないものです。
オチンチンに興味を持っているようですが、この事例に関して私はあまり詳しくありません。男女の体の相違に関心を持っているとしても、大人が異常に思うような関心があるとは思えません。それより、相手が自分の思ったとおりにしないと攻撃したり、ふてた顔をすることの方が問題なのではないでしょうか。
人間関係の距離のとり方を身につける大事な時期ですので、一日一日どう接するかで、半年一年後が違ってしまうのです。幼い子どもだと思わず、一人の人間として扱い、○○さんの価値観を言葉でしっかり伝えるようにしてください。 |