気力を育てるV

朝日新聞「あの人とこんな話」舞の海秀平氏。

『どこまでやれるかなという好奇心と志。それが不思議な力を発揮する。』から

とにかく勝ちたい一心ですからね。相手の力士を頭に描いて、何度も何度も技をかける。シミュレーションを繰り返して勝負に出ていました。それで、いい相撲がとれるとお客さんがワァーっと喜んでくれるでしょ。その歓声が聞きたくて、またあれこれ策を練る」。

…技と力を磨くのは、観客を喜ばせ楽しませるため。見ていただくという気持ちが大相撲では大切なのではないかと、舞の海さんは明快な考えを持つ。その思いを土俵で精いっぱい表現してきた人である。

…自分には何を求められているのか。何ができるのか。そして何をやりたいのか。土俵の上で刻んだのと同じ精進を舞の海さんは今日も続けている。「自分の力を引っ張り出す為には目標がいると思います。何を自分に課すか。前に進むために、これが効きます(笑い)」…抜粋

 好奇心を持つ事が気力を生む基になります。舞の海氏のような自分の将来に対しての好奇心もあるでしょうし、日頃から『なぜ、どうして、どうなっているだろう』と云った疑問を持ち続ける事も好奇心の一つです。

 疑問を持つ事は『いろいろな事を知りたい』という気持ちの発露であり、学習する上で必要不可欠な要素である事は言うまでもありません。答えに窮するような質問の場合も、誠意を持ってしっかり答えてあげることが好奇心を大切に育てる上で重要です。

 4〜5歳児になった頃『どうしてこの子は自分から聞いてこないのかしら。』と思われる方は、2歳前後の質問攻めの頃に好奇心に応えてあげる気持ちが足りなかったのかもしれません。

 答えは必ずしも正解である必要はありません。「そうねえ、どうしてかしらねえ。○○だからだとお母さんは思うけど。今度調べてみましょうね」でも良いのです。単に「知らないわ」とか「大きくなったら解るわよ」と云った答えだと、『聞いても応えてくれなかった』と幼児は思い、今後も質問しようとは思わないのです。でも、「応えた」場合は、質問の全容が答えとして返ってこなくても、『応えてもらった』という部分で満足し、『また何かあったら聞いてみよう』と思うのが幼児です。

 もし、失敗なさったと思われても気落ちなさる事はありません。今興味のあるものについての関心を育てて行けば、他のものにも好奇心を広げる事は可能だからです。が、それで安心してはいけません。好奇心を育む時期が幼ければ幼いほど良いのは確かです。なぜなら、好奇心を持って物事を見る場合しっかりと心の目で捉えようとしますが、そうでない場合は単に視界の中に入れるだけで終わってしまうからです。

 前者は周りの事象についてどんどん理解・吸収していき、後者は漫然と日を送ってしまうからです。どんなに周りの事象に興味を示さなくても、一つぐらい好きなものは在るはずです。それが何なのか探し出し、今からでも多いに好奇心を育ててあげましょう。

                           

                       福岡 潤子


          

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