以前から幼少連携という考えから、5才児の無償化が取りざたされていました。 しかし、それに伴い5才児が義務教育化されるのではないか、幼稚園の枠組みの中からはずされるのではないかとの思いから、幼稚園側の大きな反対がありました。 今回、文科省の「今後の幼児教育の振興方策に関する研究会中間報告」が5月18日に出されましたが、その中ではっきりと「幼稚園教育の無償化について」協議され、幼稚園および認定子ども園の幼稚園機能部分を無償化されるべきとの判断がくだされました。幼児教育の無償化は国家戦略上の喫緊の課題だと明記されています。 もちろんまだ法案として通ってはおりませんが、通れば国から幼稚園に直接保育料が支払われることになります。注目すべきは、なぜそのような答申にいたったかという事です。答申をご紹介します。
いかがでしょうか。質のよい幼児教育は、生涯にわたってその子どもに影響を及ぼし、結果的に国や社会全体に対してまでも影響を及ぼすということを言っています。 単に幼稚園受験・小学校受験だけの問題ではないのです。文字通り後伸びする力を養うには、幼児期にしっかりと脳そのものを鍛えておく必要があると言えます。それは、ペーパーをやることではありません。 生活すべてが幼児にとって学習の場であることや、幼い内に意欲や集中力を高めることが大切であることを考えると、大人が与えたり恣意的に誘導するのではなく、幼児が自ら動けるようにしておくことが大切だと言えます。でも、そのためには「まね」をすることや「善悪」が分かること、体全体を動かしたり指を思えるように使えるようになることが大事なのです。 子どもが遊びだと感じると「楽しい!」と脳が認識します。どうぞ、顔がにこにこしているから楽しいではなく、脳が楽しいと思える遊びを見つけてください。その際、大人の概念の「遊び」と子どもの「遊び」は違うことをお忘れなく。何かをみつけてじっと何かを観察していることも、子どもの脳にとっては遊びなのですから。
(文、福岡潤子)
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