おかあさんたち、がんばって

                                   

 先日、幼稚園で講演会を行ってきました。幼稚園の未就園児クラスのお母様方に、「子育ては学習」であることや、「親子関係は、主従関係の服従ではなく、信頼関係の上にある従順」が大切であることをお話してまいりました。

我が子や孫の子育てを交え、いろいろお話をしてまいりましたが、最後に、お聞きになっていた皆さんが、明るい顔で「ありがとうございました」と、おっしゃってくださいました。毎日の生活のなかで、ちょっとした子育てのコツがわかっていると子育てが楽になる、ということがお分かりいただけたのかなと安心いたしました。

誰でもはじめての子育てはわからないことだらけで大変です。今はネット上にいろいろな情報交換するサイトがありますが、まちがいの情報も結構流れていると感じます。

子どもは生ものです。そのときそのときに一人ひとりの個性や環境、年齢や発達にあわせた子育てをすることが大切で、それが正しくても間違っていたとしても、その結果が出るのは数週間、あるいは数年ということもあります。それだけに、子どもの表情や言動をしっかり視ることや子どもとはどんなものかといった幼児理解ができるようになる必要があります。

実は、その1週間前まで、フィールドワークとして公立のある幼稚園に4週間あまりうかがっていました。幼稚園教諭の資格もあり、クラス担任もしておりましたが、幼稚園からはだいぶはなれておりました。昨年も二回ほど教育実習にうかがいましたが、今回は教職大学院後期ということもあり、いろいろな意味で学びの多い教育実習でした。

自分自身の研究課題はもちろん、課題もいくつかだされていましたが、二年間の学術的な学びが一つにまとまってきていることを実感できる良い機会となりました。

正直、この期間は、受験の時期も重なるなかで、保護者の方々には振替等ご協力いただきながらでした。感謝の気持ちでいっぱいです。

結果的に、子どもが自ら時間を管理して行うことができるようになる可視化の方法や、幼稚園の集団のなかでこそ育つものなど、今まで以上に説得力をもってお伝えすることができるようになったと確信いたしました。実際、保護者の声からも還元できたことがわかり、私の喜びになっております。

どのお母さん達にも、我が子を産んでよかったと思っていただきたい。そんな思いで始めた「母と子のオムニパーク」。還暦の教職大学院生もあとわずか、これからもますます教師としての自分を磨きたいと思っています。

そんな姿勢をほめてくださる方もおられますが、若いお母様たちの応援団長としては、『これからもエネルギーを保ち続け、お母様たちの後ろ盾になるぞ』という気持ちがそうさせるのだと思います。   

子ども達が成人した時に、良い親子関係であることを願って。おかあさんたち、がんばって!                

                                                  福岡 潤子