27IQの高い子は賢いか?(知能テストでその子の何が計れるか)

最近は英才教室が大流行りです。そして、そうした多くは知能テストで計られる部分だけを訓練して知能指数を上げ、その数値を英才を育てた証としています。しかし、本当にそれを英才を計る尺度として良いものでしょうか?

 私は、知能テストは子供を計ると言うよりは、一断面を見る事に過ぎないと考えています。ある物体の一断面がたまたま赤かったからといって、その中身が全て赤いと断言できるでしょうか?普通は絶対に言えませんね。

しかし、知能指数を絶対的なものと捉えることは、一断面を見て中身全体を断定するのと何ら変わらないのです。

 

知能指数は精神年齢を生活年齢で割り100をかけたものです。精神年齢は身近な生活の中から学習した数や集合の概念、物同士の関係把握や常識のレベル等で計り、今現在何歳何ヶ月かが生活年齢です。

但し知能テストはメンタルな部分が影響しますので毎回同じ数値は出ません。また、テストによっては中身が古く、既に生活から消えた物から出題しているものもあり、そうした問題を無視した現行の方法では、尺度として使うことさえ疑問です。

 

私はむしろ、知能テストで計れない事の方が幼児期には重要ではないかと思います。昨今学校で道徳教育をと言われ出しましたが、心は急には育ちません。小学校に入ってからでは遅いと思います。

子供は家庭や社会の中で温かい愛情で支えられて色々な経験をする事により他人に対する優しさを学んでいきます。こうした心は知能テストでは計れません。同様に将来人生を切り開く時必要なポジティブ思考や、意志の力、生きる力を持っているかも知能テストからは推し量ることは出来ないのです。

つまり知能指数といった極一部だけを捉えるのではなく、今我が子に何を身につける事が大事なのかを我々大人は良く考え、バランスよく子供に与えていく必要があるのです。 そこで、私は教室のカリキュラムをそうした点を押さえて構成し、実践しているのです。

ずばり言ってしまえば知能指数だけを上げるのなら簡単なのです。知能指数の高い子供をお望みの方には望みを叶えてあげられます。冗談ではなく、現に教室に通う幼児の殆どがIQ140145で、計測不能という者も少なくありません。但し、それはあくまでも本物の教育を行った副産物に過ぎず、従って、私がそれに重きを置いて指導する事はありません。

 

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